歯周病は、成人の約8割がかかっていると言われるほど身近な病気。
その原因は一つではなく、毎日の生活習慣の中にさまざまなリスクが潜んでいます。
ですが、歯周病は予防できる病気でもあります。リスクとなる原因をきちんと知り、日々のケアや生活を少し意識するだけで、お口の健康は守れます。
そこで今回は、歯周病のリスクを高める代表的な8つの原因についてお話していきます。
もくじ
歯周病を引き起こす主な8つの原因
歯周病のリスクを高める、代表的な8つの原因をまとめました。心当たりがあるものがあれば、毎日の習慣やケアを見直してみるきっかけにしてくださいね。
①お口のケア不足
毎日の歯磨きが不十分だと、食べかすが口内に残りやすくなり、そこに細菌が集まって「歯垢(プラーク)」が形成されます。この歯垢は時間が経つと固まり、「歯石」へと変化します。歯石は歯ブラシでは取り除けず、その表面はザラザラしているため、さらに細菌が付着しやすくなります。結果として、歯茎が炎症を起こしやすくなってしまいます。
②遺伝的な影響
歯周病そのものが遺伝するわけではありませんが、体の免疫力や抵抗力には遺伝的な影響があり、それによって歯周病菌への対抗力には個人差が生まれます。家族に歯周病の方がいる場合は、歯周病になるリスクが高まる可能性があります。
③喫煙の習慣
タバコには多くの有害物質が含まれており、その中には歯茎の血管を収縮させて血流を悪化させる成分もあります。そのため、歯茎に必要な酸素や栄養が十分に届かず、免疫力が低下してしまいます。免疫力が下がると、歯周病菌に対する抵抗力も弱まり、歯周病が進行しやすくなるリスクが高まります。
④ストレス
ストレスは体全体の免疫機能を下げ、感染症にかかりやすくなります。また、ストレスによって唾液の分泌量が減ると口の中が乾燥し、細菌が増えやすくなるリスクもあります。
⑤糖尿病
糖尿病は血糖値が高い状態が続く病気で、血液中の糖分が多いと全身の血管や免疫の働きに悪影響を与えます。体の免疫力が低下してしまうと、歯周病菌に対する抵抗力も弱くなってしまいます。さらに、歯周病は糖尿病の症状を悪化させることがあり、両者がお互いに影響し合って悪循環に陥ることもあります。
⑥女性ホルモンの影響
女性は思春期、妊娠、そして更年期といったライフステージにおいて、ホルモンバランスが大きく変化します。このホルモンの変動は、歯周病のリスクを高める要因のひとつです。たとえば妊娠中には「プロゲステロン」というホルモンが増えることで、歯茎の血流が増加し、炎症が起きやすくなります。また、更年期には「エストロゲン」の分泌が減少し、歯周組織が弱くなったり、骨密度が低下したりすることで、歯を支える骨の強度が落ち、歯周病が進行しやすくなります。
⑦栄養不足
栄養バランスの乱れは、歯や歯茎の健康にも大きな影響を与えます。なかでもビタミンCが不足すると、歯茎の炎症や出血を引き起こしやすくなります。ビタミンCは免疫力を高めるだけでなく、コラーゲンの生成を助ける働きがあるため、健康な歯茎を保つために欠かせない栄養素です。また、タンパク質やビタミンDも、歯周組織や歯を支える骨の維持に重要です。
⑧口呼吸
口呼吸は口の中を乾燥させ、細菌が増えやすい環境をつくります。とくに寝ている間は唾液の分泌が減るため、口呼吸が習慣になっている方は歯周病が進みやすい傾向があります。
まとめ
歯周病は、日々の生活の中にあるいくつものリスクが積み重なることで進行しやすくなります。
だからこそ、口の中のケアをしっかり行うことはもちろん、喫煙やストレス、栄養バランスなど、生活全体を見直すことが大切です。
当院では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせたオーダーメイドの予防ケアをご提案しています。お口の状態で気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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